食品業界向け 腸活・腸内環境 最新ニュースクリッピング(2025年10月)

腸活に関する直近1ヶ月の最新情報を抜粋してご紹介します。 腸活ブランド担当者の方のキャッチアップのお役に立てますと幸いです。

■ 腸活関連ニュースクリップ(2025年10月)

腸活×健康トレンド

  • タイトル:ミンテルが「腸から始まるウェルネス革命」を講演—レジリエンス/スポーツ/“腸–眼軸”まで拡張
  • 要約:食品開発展2025でミンテルが講演。日本の生活者の腸活意識データとともに、腸活の適用領域が美容・ストレス耐性・スポーツ、さらに「腸–眼軸」に広がる事例を提示。今後の新商品機会を示唆。
  • URLhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000095.000072766.html

腸活の“機能の地平”が広がっています。美容・睡眠・ストレス・眼など“体感しやすい指標”に接続した体験設計(測る→選ぶ→続ける)を組み込むと店頭/ECの説得力が高まります。

腸活の最新研究(学術)

  • タイトル:腸内代謝物IPAがCD4+T細胞の代謝を再プログラム—抗炎症効果の機序を解明(Nature Metabolism, 2025/9/24)
  • 要約:腸内由来インドール-3-プロピオン酸(IPA)がCD4+T細胞の脂肪酸/アミノ酸酸化を高め、Th1/Th17分化を抑制。腸炎モデルで抗炎症効果を示し、PPARβ/δが機序に関与。腸—免疫—代謝の接点を強化。
  • URLhttps://www.nature.com/articles/s42255-025-01396-6?utm_source=chatgpt.com

素材設計で“腸内でIPAを誘導できるか”が新テーマ。プレ/ポストバイオティクスや食物繊維ブレンドでの“代謝物設計”が商品差別化の鍵になりそうです。

生活者の腸活に関するトレンド調査・データ

  • タイトル:2026年F&Bトレンド予測:Gut health、高タンパク、ストレス緩和が世界の市場を牽引
  • 要約:Innova Market Insightsによると、2026年のF&B市場は、Gut health、高タンパク栄養、そしてストレス緩和を目的とした製品が三大トレンドとなる見込みであり、特に機能性飲料セグメントが急成長している。
  • URLhttps://www.foodingredientsfirst.com/news/innova-2026-fb-trends.html

腸活はもはやニッチ市場ではなく、グローバルなF&B革新の核心です。特に、高タンパク質摂取者やストレスを抱える生活者層に対し、Gut healthを同時に提供するクロスファンクショナルな製品設計(例:胃腸に優しいプロテイン)が鍵となります。

SNSや口コミサイトでの最新トレンドや話題のキーワード

  • タイトル:「腸活×レジリエンス」がウェルネスの新潮流に:回復力構築とスポーツパフォーマンスへの応用が話題
  • 要約:腸活は従来の健康維持を超え、「レジリエンス(回復力)」の構築という概念でSNSやウェルネスメディアで注目を集めている。また、胃腸に優しいプロテインやe-スポーツ選手の「目の健康」をサポートする腸活が、パフォーマンス向上領域で話題に。
  • URLhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000095.000072766.html

従来の「予防」や「治療」の文脈から「最高のパフォーマンスを維持する」ための戦略的手段へと進化しています。企業は、ストレスによる腸の疲弊を防ぎ、身体的・精神的な回復を早める製品(例:アスリート向けのポストバイオティクス)の訴求を強化するのは効果的。

腸活マーケティング事例

  • タイトル:明治「Inner Garden」—ドラッグストア導入&Mykinso連携、定期購買も高水準
  • 要約:明治の腸内タイプ別ココア飲料がウエルシア6店舗で取り扱い開始。サイキンソーの腸内フローラ検査ユーザーにも提案を拡大し、リピーターの8割超が定期購入と紹介。
  • URLhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000191.000015904.html?utm_source=chatgpt.com

検査→レコメンド→定期購入の動線が実装段階に。食品側も“腸内タイプ×食経験”のパーソナライズ導線を早期に検証する価値があります。

  • タイトル:元日本代表・鈴木啓太氏の腸活ブランド「aub」、TikTok Shop初ライブ配信で生活者との直接対話を強化
  • 要約:総合腸活ブランド「aub」がTikTok Shopでのライブコマースを開始。CEOである鈴木啓太氏が登壇し、製品開発の背景や腸活の重要性を直接語ることで、ブランドの信頼性と共感をリアルタイムで獲得するD2C戦略を展開した。
  • URLhttps://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000163027.html

D2Cブランドにとって、EC展開のみでは難しい「エンゲージメント」と「信頼性」をライブコマースで補完する事例です。科学的な製品を持つブランドこそ、親しみやすさと技術的背景をCEOや専門家の生の声で伝えることが効果的です。

新技術・素材開発

  • タイトル:ダイセルが“腸内代謝物”群を食品開発展で訴求—アストロホップ®/ウロリッチ®等
  • 要約:ホップ由来8-プレニルナリンゲニン(アストロホップ®)やウロリチンA含有「ウロリッチ®」等を出展。Better Aging®や女性ライフステージ対応を掲げ、試食・講演も実施。
  • URLhttps://www.daicel.com/news/2025/20251008_1163.html?utm_source=chatgpt.com

プレ/プロの次は“腸内代謝物”。素材機能と腸内タイプのマッチングを前提に、ターゲット別SKU展開(更年期・筋量・肌など)を検討したいところ。

異業種・他ジャンルとのコラボ

  • タイトル:銀座で“食べる腸活”を。ノバレーゼ×AuBが贈る「日本一美しい腸活御膳」期間限定登場!
  • 要約:ブライダル企業と腸内細菌ベンチャーの協業で“おなかにやさしい”料理を提案。美容と健康を自分らしく両立したい大人女性への新提案。
  • URLhttps://merrily.jp/archives/beauty/53647/

外食・旅行などの連携で“腸にやさしい一日”のパッケージ化が有望かもしれません。

■ まとめ

2025年10月の腸活市場は、「腸を整える」から「腸で成果を引き出す」フェーズへの転換がより鮮明になった1ヶ月でした。

ミンテルの示した「ウェルネス革命」やSNSでのレジリエンス文脈、さらにスポーツや集中力・眼の健康まで踏み込んだ情報量の増加は、腸活がもはや“胃腸のためだけの健康法”ではなく、QOLとパフォーマンスを底上げする基盤テクノロジー的存在として扱われ始めていることを意味します。

一方で、NatureのIPA研究に象徴されるように、最新科学は腸内代謝物・免疫・全身性の相関を次々に明らかにしており、素材開発はプレ/プロバイオティクス → ポストバイオティクス → 腸内代謝物設計へ確実に進化しています。企業は「何の菌か」ではなく “どんな代謝物・作用機序を生むか”を語れるブランドが注目される局面に入ります。

生活者側でも、Innovaが示す高タンパク・ストレス緩和とGut healthの重なりや、検査連動型プロダクト、ライブコマースなど、「腸 × パーソナライズ × 体験・共感」を求めるニーズが強まっています。


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