iPhoneを使って生後2週間から1カ月の赤ちゃんのうんちの色チェック
生後2週間から1か月のおむつ替え時に、お子さまのうんちを撮影し、白っぽい便や血便などが現れたとき、それが病的なサインであるかの判断の手助けになることを目指しています。
うんちは体調のバロメーターです。うんちの色を観察することで、お子さんの健康状態がわかるだけでなく、胆道閉鎖症(たんどうへいさしょう)という病気の可能性の有無が判別できます。
この病気は、生まれつき、または生後間もなく、肝臓と腸をつなぐ胆管が詰まり、胆汁が腸に流れなくなる病気です。放っておくと肝臓の組織が壊れ肝硬変になるなど、命の危険もあります。このため、生後2ヶ月以内に病気を発見し、胆汁が腸に流れる手術をうけることが重要です。出産施設を退院してから一ヶ月健診までの間に、うんちの色が薄い黄色や白っぽくなどの初期症状を、ご家庭で気づいてあげることが早期治療につながります。
平成26年度文部科学省科学研究費の助成を受けて実施
私たちのプロジェクトチームは、様々なバックグランドを持つ専門家から成り立っています。小児科学、小児外科学、臨床疫学、人工知能学、工学、また、難病のお子さんを持つ患者の会の方々のご協力をいただいております。一人では答えが見つからないことも、沢山の専門家のアイデアを集約することで、問題解決につながるのではないかと考えます。私自身が胆道閉鎖症の子どもを持つ親であることがこの活動のきっかけです。赤ちゃんのうんちの色が心配な時に、お母さんの目によるうんちの色の判別も大切ですが、iPhoneを使用し機械が自動判別することで、病気の早期発見につながればと願っております。
研究協力者
- 順天堂大学医学部小児科・思春期科学教室 鈴木 光幸・中野 聡
- 高知大学医学部 小児外科 大畠 雅之
- 長崎大学医歯薬総合研究科 小児外科 田浦 康明
- 沖縄県立南部医療センター・こども医療センター小児外科 金城 僚
- 日本胆道閉鎖症事務局 ・東北大学 小児外科 代表・教授 仁尾 記
- 全脳アーキテクチャ若手の会
- 胆道閉鎖症の子どもを守る会
- 聖路加国際大学 臨床疫学センター 高橋 理・浦山 ケビン・大出 幸子・林 邦好
- 聖路加国際大学 聖路加国際病院 松藤 凡
問い合わせ先
〒104-0045 東京都中央区築地3-6-2
聖路加国際大学 臨床疫学センター 星野 絵里
hoshieri@luke.ac.jp
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