「社内が動かない」という、いちばん身近な”お詰まり”

新年度に向けて、具体的な話が増えてきました。来期の施策をどうするか、新しいチャレンジをどう進めるか。そういう打ち合わせの中で、よく耳にするフレーズがあります。

「いや、社内がですね……」

その先は会社によって違うんですが、要するに「中で止まってしまう」という話。特別な話ではなく、けっこう多くの組織で起きている印象です。新しいことをやろうとすると、組織のどこかで何かが止まる。それぞれの部署にはそれぞれの事情があって、その考え方や方向性が噛み合わないことが起きてしまう。

もしかすると腸も似ている

この話を聞きながら、腸のことを想像していました。

腸内環境は、ひとそれぞれです。同じヨーグルトを食べても、合う人と合わない人がいる。一般的に「体にいい」と言われているものでも、必ずしも自分の腸に合うとは限らない。正解がひとつじゃないから、難しい。

企業の中で起きていることも、これとほとんど同じだなと。

戦略も素材もエビデンスもある。でも、それが組織の中をうまく流れていかない。どこかで滞ってしまう。

お詰まりの原因は?

腸がお詰まりのとき、原因は「何か悪い菌がいるのでは?」「何かが悪さしているのは?」と思われる方もいるかもしれませんが、何かが悪いというよりも、何かが足りていない場合も多いのではと感じます。食物繊維が足りない、水分が足りない、動きが足りない。

組織も同じなのかもしれません。前に進まないのは、誰かがサボっているからじゃなくて、つなぎ方が足りていないだけ。一緒に考える機会が足りない、伝わる形になっていない、小さく試す場がない。そういうことの積み重ねなのかもしれないなと。

外を動かすためにも、中も整える

腸を整えるときに大事なのは、一気に変えようとしないことだと思います。少しずつ食物繊維を増やす。水を意識的に飲む。毎日少し歩く。地味だけど、そういう無理のない小さな積み重ねが、生活習慣改善の定着につながり、そして腸が変わっていく。

組織の中の流れも、同じなのではないかと感じています。

実は最近、「社内向け」のご相談が増えています。マーケ担当の方が他部署を巻き込みたいときに一緒に勉強会を企画したり、社内向けにセミナーをやったり、社内報のコンテンツを一緒につくったり。

やってみると、これがけっこう効くんです。社内の理解が変わると、施策のスピードが変わる。稟議の通り方が変わる。結果として、外のマーケットにも届くようになってくる。

考えてみれば当たり前で、腸内環境が整っていれば、食べたものの栄養がちゃんと届くようになるのと一緒です。

外を動かすためにも、中を整える。遠回りに見えて、たぶんいちばん確実な道なんだろうなと。

今週は、そんなことを考えていました。


田口のひとりごと
ヘルスケアマーケティングの現場から

ウンログ代表田口が、商談の現場で感じたことや、うまくいった/いかなかった話しを、少しだけ言葉にしてみるコラムです。

【田口 敬 プロフィール】
ウンログ株式会社 代表取締役。
マーケティングコンサル、新規事業立上げ、Webエンジニアを経験し、2012年にウンログアプリを個人開発しリリース。2013年にウンログ株式会社を設立。ユーザー起点のたのしくわかりやすいUI/UX開発と確かな腸活情報発信にこだわり120万DLを突破。現在まで300社以上の食品メーカーの腸活マーケティングを支援。