腸活に関する直近1ヶ月の最新情報を抜粋してご紹介します。 腸活ブランド担当者の方のキャッチアップのお役に立てますと幸いです。
■ 腸活関連ニュースクリップ(2025年7月)
腸活×健康トレンド
- タイトル: グルテンフリーが腸活・美容の新常識に:「リセット腸活」への注目
- 要約: 腸活専門医の福島正嗣氏が提唱する「リセット腸活」(約2週間グルテンを控えて腸内環境を整える取り組み)に関連し、全国のモデル100人中約7割が小麦製品を控える“腸内環境をきれいにする食生活”を実践していることが調査で分かりました。ヨガ・ピラティス愛好者の56%、Z世代の43%も同様に実践との回答があり、グルテンフリーによる腸活が美容やダイエット目的で広がりつつあることが示されています。
- URL: https://newscast.jp/news/5972593
福島医師によれば、従来の「食物繊維や発酵食品を“足す”だけの腸活」では効果が出にくいケースが多く、まず腸に負担をかける食品を“引く”ことで腸内環境をリセットすることが重要とのこと。モデルや若年層での実践が示すように、「リセット腸活=まず引き算」という発想は美容・健康志向の生活者に浸透し始めています。
- タイトル:「便秘」日本人の8割が『ねじれ腸』!?…名医イチオシ“便秘改善食”!便秘の原因と改善法
- 要約: CBCテレビの番組で「ねじれ腸」が便秘の主要な原因として取り上げられ、名医が推奨する便秘改善食や改善法が紹介されました。日本人の約8割が「ねじれ腸」である可能性が指摘され、便秘改善が全身の健康を取り戻す鍵となることが強調されています。
- URL: https://hicbc.com/magazine/article/?id=genki-column-250622
このニュースは、従来の「便秘」という漠然とした症状に対して、「ねじれ腸」という具体的な原因を提示することで、生活者の便秘に対する理解を深め、よりパーソナルなアプローチへの関心を高める可能性を示しています。これは、メディアが特定の生理学的メカニズムを分かりやすく提示することで、一般の関心を喚起する新たなトレンドと言えます。
海外トレンド情報
- タイトル: 世界的な腸活ブーム続く:市場規模は2034年に約27兆円に拡大見通し
- 要約: 欧米を中心に“腸内健康”ブームが一段と加速しています。グローバルな消化器系ヘルス製品市場規模は現時点で約1169億ドル(約16兆7千億円)に達し、年平均8.7%で成長中。検索キーワードでも“gut health”(腸内健康)が前年から35%増加するなど注目度が急上昇しています。この需要拡大を受け、発酵飲料のコンブチャやキムチはもちろん、プロバイオティクス配合のグミやシリアル、チョコレート、さらにはペットフードに至るまで、多種多様な“腸に優しい”商品が市場に投入されています。
- URL: https://www.foodnavigator.com/Article/2025/07/17/gut-health-market-set-to-hit-270b-by-2034/
海外の盛り上がりを見ると、日本発の「腸活」コンセプトが真にグローバル化していると実感します。腸内環境と免疫・メンタルの関係性を意識したライフスタイルが世界中で定着しつつあり、製品カテゴリも食品・飲料からペットフードにまで拡大しています。腸活は今や世界的ウェルネストレンドの中心と言えます。
腸活の最新研究
- タイトル: がん免疫治療効果を高める腸内細菌を発見:腸内フローラが全身の治療効果に寄与
- 要約: 国立がん研究センターなどの共同研究チームが、免疫チェックポイント阻害薬(抗PD-1療法)の効果を高める新たな腸内細菌を同定しました。ルミノコッカス科の一種「YB328株」が腸内で樹状細胞を活性化し、その樹状細胞が全身を巡って腫瘍組織の免疫反応を高めることで、抗PD-1抗体の効き目を向上させるメカニズムを解明しています。
- URL: https://www.riken.jp/press/2025/20250715_1/index.html
腸内細菌が「腸から離れた臓器のがん治療効果」にまで影響しうることを示した本研究は、腸活の概念を大きく広げるものです。腸内フローラを整えることががん免疫療法の成功率向上につながる可能性が示唆されたことで、将来的にプロバイオティクスの活用が医療の現場でも進むかもしれません。
- タイトル: メタジェンセラピューティクスとFRONTEO、AIを活用したマイクロバイオーム創薬の共同研究を開始
- 要約: メタジェンセラピューティクスとFRONTEOが、FRONTEOのAI創薬支援サービス「Drug Discovery AI Factory」を活用し、マイクロバイオームを創薬に応用する共同研究を開始しました。腸内細菌の作用や疾患との関連性をAIで解析し、潰瘍性大腸炎・がん・パーキンソン病などを対象とした新たな治療法の開発を目指します。
- URL: https://www.metagentx.com/news/250630_fronteo_jointresearch
これまで複雑で未解明な部分が多かった腸内細菌のメカニズム解明にAIが活用されることで、腸と疾患の関連性が迅速に明らかになる可能性が高まります。これは、腸内細菌の複雑な相互作用を解き明かし、より精密な介入を可能にする技術進化です。特定の腸内細菌や代謝産物にターゲットを絞った高機能性食品の開発も加速すると予想されます。
生活者の腸活に関するトレンド調査・データ
- タイトル: 老化速度と腸内環境の関連性、腸活実施者の実態調査:見た目も体も若いと実感
- 要約: 「大腸劣化」対策委員会が実施した「老いと若さに対する意識調査」によると、多くの生活者が人によって老化速度に差があると感じており、若さ維持のために「腸活」をしている人は、実年齢よりも若く見られ、自身の体も若いと感じていることが明らかになりました。腸内細菌の乱れが新たな老化因子の一つとして注目されています。
- URL: https://www.atpress.ne.jp/news/439520
この調査結果は、生活者の間で「老化は避けられないもの」という認識から、「老化速度はコントロール可能であり、腸内環境がその鍵を握る」という新たな認識が広まっていることを示しています。特に、腸活実践者が実年齢よりも若く見られ、体も若いと感じているという自己認識は、腸活が美容やアンチエイジングの具体的な手段として強く認識されている証拠と言えるでしょう。
新技術・素材開発に関する最新情報
- タイトル: NTTデータとbactericoが協業開始:テクノロジーと腸活を掛け合わせた新規ウェルビーイング事業
- 要約: NTTデータとbactericoが「食で叶えるウェルビーイング」をテーマに新規事業開発を開始しました。NTT東日本初台本社ビル内の「Wellness Lounge™」に併設されたカフェで、感情データに応じたパーソナライズされた腸活メニューを提供。腸内細菌の専門知識とIT・データ分析技術を融合させ、個別最適化された健康管理を目指します。
- URL: https://bacterico.co.jp/column/202506-NTTDATA
この協業は、腸活分野における新技術・素材開発が、単一の成分や製品開発に留まらず、ITやデータサイエンスと融合した「サービス」の提供へと進化していることを示しています。NTTデータのような大手IT企業が腸活分野に参入し、bactericoの腸内細菌に関する専門知識とNTTデータのデータ分析技術・AIを組み合わせることで、まさに「個別最適化された健康管理」の実現を目指している点は注目に値します。
今後注目される腸活関連の素材やキーワード
- タイトル: “腸妊活”が話題に:腸から始める新発想の妊活法が女性支持を獲得
- 要約: 「腸妊活」という新キーワードが登場し、将来有望なトレンドとして注目されています。腸内環境を整えることで妊娠しやすい体質づくりを支援するサービスが昨年から開始され、累計LINE登録者数が1年半で28,000人を突破しました。パーソナライズされた食事指導や腸内フローラ分析を取り入れた国内初の試みで、医療と併用しやすいライフスタイル改善型の妊活法として評価されています。
- URL: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000165067.html
「腸妊活」は、腸活の効用が美容や一般健康のみならず次世代のライフステージ支援にも広がり得ることを示しています。腸内フローラとホルモンバランスや免疫力の関係性は少しずつ解明が進んでおり、妊活のみならず更年期ケアやメンタルケアなど女性のヘルスケア分野で腸活発想を取り入れる動きが今後加速しそうです。企業目線では、プロバイオティクスや食物繊維など既存素材の新たな訴求軸として「妊活サポート」「ホルモン調整」などを掲げた商品開発の余地が生まれます。
まとめ
2025年7月の腸活関連ニュースでは、「腸内環境を整えること」が単なる健康維持にとどまらず、美容、老化予防、妊活、そしてがん治療の補完まで広がる多面的な価値を持つことが、各種データや研究結果から明確になってきました。特に印象的だったのは、「足す腸活」から「引く腸活」へという新たな概念の登場、AIや感情データとの融合によるパーソナライズ化の加速、そして“腸妊活”といったライフステージ支援への応用です。
また、生活者の間でも「見た目も体も若く保つ鍵は腸にある」という認識が強まり、腸活はより生活者主導のウェルビーイング習慣として定着しつつあります。腸内細菌叢の科学的な知見も日々進化しており、今後のプロダクトやサービス開発では、「誰に・どんな菌や素材を・どのタイミングで届けるか」というより個別化された設計思想が求められるでしょう。
ウンログは今後も、生活者のリアルな排便データと声を通じて、腸活の社会的な価値を可視化し、企業と生活者をつなぐ橋渡し役としての役割を果たしてまいります。
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