「なんか不調」に、名前をつける

名前がつくと、動き出せる

先日、ある方と話していて、事業課題を「健康診断」のように診断するシートを見せてもらったのですが、「目的が明確か」「入口の価値提供」「無理なく継続できるか」といった問診項目があって、今どんな病にかかっているかが診断できるものでした。

ウンログに当てはめてみると、「入口の健康」がかなり低い。つまり、使い始める理由が弱い。これは前から分かっていたことなのですが、「入口が不健康」と名前がついた瞬間に、急に課題が具体的になりました。漠然と「もっとユーザー増やさなきゃ」と思っていたのと、「入口が不健康だから治療しよう」と思うのとでは、動き方がまるで違います。

腸活の世界でも同じようなことがあるかもなと思いました。「なんとなくおなかの調子が悪い」と感じている人はたくさんいます。でも、それが例えば「過敏性腸症候群(IBS)」だからですとなると、急に調べ始める。対処法を探す。食事を変えてみる。名前がつくことで、悩みが「自分ごと」になり、行動が始まると思うのです。

どこもかしこも刈り取り病

マーケティングにおいては、私が勝手にそう呼んでいるのですが「刈り取り病」があると思っています。目の前の売上を追いかけることに集中しすぎて、未来の種まきができなくなる状態のことです。

これも、名前がつく前は「常にリードが枯渇してる」「顧客満足度があがらない」「リピートしてもらえない」という漠然とした焦りがあって、より刈り取りしないと!となっていく刈り取りループにはまってしまうことがあると思います。

でも「それ、刈り取り病ですね」と言語化された途端に、いったん立ち止まって治すにはどうしたら?「種まきの時間をどう確保するか」という具体的な議論に変わっていくと思います。

症状に名前がつくと、3つのことが起きると思います。

  1. まず、自分の状態を客観視できるようになる。
  2. 次に、同じ症状の人と経験を共有できるようになる。
  3. そして、改善の方向性が見えてくる。

どんどん症状名をつけていこう

ウンログがこれからやるべきことの一つは、生活者の漠然とした不調に名前をつけることではないかと思っています。「なんとなくおなかが重い」を、もう少し解像度の高い言葉にしてあげる。

ウンログで記録を続けていくと、自分だけの不調パターンが見えてきます。「金曜の夜に食べすぎると月曜まで引きずるタイプ」とか「睡眠が6時間を切ると翌日おなかが張るタイプ」とか。そのパターンに名前がつけば、「あ、今週これだな」と気づけるようになります。気づけたら、対処できます。

私たちは、薬を出す会社ではありません。でも、「あなたの不調には、こういうパターンがありますよ」と伝えることはできます。名前がつけば、人は動き出せます。名前をつけることは、解決の第一歩を一緒に踏み出すことなのだと思います。

今週のひとりごとでした。


田口のひとりごと
ヘルスケアマーケティングの現場から

ウンログ代表田口が、商談の現場で感じたことや、うまくいった/いかなかった話しを、少しだけ言葉にしてみるコラムです。

【田口 敬 プロフィール】
ウンログ株式会社 代表取締役。
マーケティングコンサル、新規事業立上げ、Webエンジニアを経験し、2012年にウンログアプリを個人開発しリリース。2013年にウンログ株式会社を設立。ユーザー起点のたのしくわかりやすいUI/UX開発と確かな腸活情報発信にこだわり120万DLを突破。現在まで300社以上の食品メーカーの腸活マーケティングを支援。